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2009年12月29日火曜日

Bernard Stiegler ベルナール・スティグレール


ベルナール・スティグレールはフランスの哲学者でハイデカーの技術論、時間論、デリダなどのを影響を受けた人です。現在(2006年より)ポンピドゥーセンターの芸術監を努めており、来日もし日本のテレビでも登場しています。


その彼の著作「技術と時間Ⅰ エピメテウスの過失」が法政大学出版よりこの2009年に翻訳、出版されました。フランス語の原書はとても難解で、この訳書もそれに忠実ですが、マスコミに進む人にはぜひ読んでもらいたい内容です。


技術進歩は人間に付加された時間を与えました。しかし、一方でこの付加された時間に人間は使われているのです。この技術進歩→人間→技術進歩という環状の途切れることなく続く収縮連鎖なのかもしれません。


エピメテウスはギリシャ神話に登場し、のちにパンドラと結婚します。兄がプロメテウス(先見)に対比して後悔とも言われます。

ノロウィルス

私の好きな某横浜のホテルでノロウィルスの感染が報告され一部調理室が営業自粛となっているようです。

こんなときホテルのトップはノロウィルスよりももっと強い胃の痛みに悩まされると諮られます

ところでこのノロウィルス(Norovirus)はオハイオ州ノーウォークで発見されたウィルスです。それでノロなのです。

日本では62年に札幌で集団感染が認められ「サッポロウィルス」と呼ばれたことがあります。

このウィルスはエンベロープを持たないウィルスのため逆性石鹸やアルコールの効果が薄く、重に洗浄が一番の方法となります。また動物細胞培養も出来ていないため、特効薬もありません。(エンベロープenvelope=のう胞、包みは脂質のため溶解しやすい)

今までは冬場の生かきによる中毒としてよく言われていましたが、これも定かではないようです。特に、24時間以上紫外線殺菌や洗浄をしたものにはほとんどみかけられないようです。もっとも加熱用を食する場合には85度以上1分間は加熱が必要です。2枚外貝の腸管に滞留することが原因のようです。

三和シャッター様様!!

昨日、全く動かなくなった(手動でも)ガレージのシャッターモーターを全国探して見つけてもらい、交換しました。

お正月は使えないものと半分諦めていたのでうれしい限りです。三和シャッター様様です。もひとつをつけます!!

考えてみるとこれは「インセンティブ」そのものです。どうしても必要なとき、困ったとき人々は強くインセンティブを感じます。私も次に電動シャッターを付けるなら「三和」とインプットされます。

翻って私たちは他人が必要としているときに行動しているかどうよく考えてみるべきです。そうすれば強くインセンティブを付与できるのです。そう考えるとドクターという職業は必ず相手が相当程度必要としているときに仕事をするのでインセンティブは高いということになります。ずるいじゃないですか(笑)

そうそう、このモーター17年持ちました。「次の交換は息子たちの代になるかもね」と妻と苦笑です。

今年1年を振り返って  

艾年となった今年いろいろなことがありました。

尊敬するT先輩の死、自分の弱さの再発見、家族の大切さ、友人のありがたさ、セプとさくらのあふれんばかりの情愛などなどです。とても文字だけでは表せません。

中でも、T先輩の死は大きな出来事でした。T先輩は末期癌に侵されながら最後まで治そうとい強い気持ちを持っていた人です。しかしいかんせん病気の進行が早く、いろいろなことを試したくても試せませんでした。その狭間で相談を受けていた私は苦悶していました。そんなときK先生が「医療デパートはやめたほうが良い」というアドバイスを頂き「無味な治療や処置」がその家族と本人にいかに負担がかかるか思い知らされました。

結局T先輩は虹の橋を渡っていきましたが、いずれ私たちも渡るのです。遅いか早いかの話です。
早めに行って私たちの聞きたいレコードでも集めてくれていると思います。もうしばらく待っていて下さい。合掌!

ルソー 社会契約説

Jean-Jacques Rousseau ルソーと聞いて「社会契約説」やフランス革命、カントを思い浮かべる人は世界史を履修した人です。

しかしこのルソーという人物はとんでもない人なのです。もちろん「むすんでひらいて」がこのルソーのオペラ作品「村の占者」から広まった童謡ということは知っているかと思いますが、彼は極度のマゾヒズム、露出狂、性的倒錯者だったのです。彼は知的障害者に妊娠をさせ、少年時代は強姦により投獄された人物なのです。

性善説と性悪説などという2元対立論で述べるつもりはありませんが、社会の教科書に似顔絵つきで犯罪者が「社会契約説」をあらわしたからといって出ているのはちと不思議な感じです。日本人ならまず出てこないと思います。

ルソーについての余談です。

Stag hunt game

スタグハントゲームとはJean -Jacques Rousseauの物語になぞらえたもので、2人のハンターが別々の兎を獲るか、協力して鹿を獲るか、しかし1人では鹿は取れない状況のときにどのように協力して狩をすることが利得になるかを考えるもので、囚人のジレンマ様、行動の基本的選択原理を示すものです。

この場合一人一人が兎を捕まえる場合と、協力して鹿を捕まえる場合を純粋ナッシュ均衡と呼び、兎を捕まえる場合をもっとも保証されている利得が高い=マキシミン、鹿を捕まえる場合を利得支と呼びます。

このスタグハントは実経済に様々な形であらわれており、同一地域内に結集する企業体や、消費行動においても認められます。もっともナッシュ均衡のナッシュとはノーベル経済学賞を受賞したジョーフォーブスナッシュ博士からとったもので、氏は現在もプリンストン大学で数学の研究を続けています。

そうそう彼も難問ポアンカレ予想に挑戦し、奈落のそこに叩きつけられた一人であります。

リテラシー考

日本人はというような大上段に構えて申し上げるつもりはないのでありますが、近頃情報にすぐ操作されてしまう人が多い気がします。

テレビでバナナがダイエットに良いときくとバナナに、りんご酢が良いといえばりんご酢にすぐ向きを変えるのです。

でもどうでしょう、そのダイエットをやった人の結果は?ほとんど効果は無い人が大多数です。尤も自分で記録をつけたり、食事に気おつける人はダイエットは必要ない訳でありますから、結果自分を甘やかしている人が、甘やかしの範疇において、自己弁護する所作に他なりません。

これは幼児化する日本人の特徴です。

以前K教授が私の家のパーティで「インターネットには有効な情報も多いが、その3倍位うその情報がある」と言っていました。そして医療に関しては全く無意味な、逆に有害な情報も多いことに驚かされます。そうDr.F氏も同じようなことを言っていました。最近ではNPOにより信頼出来るサイトかそうでないサイトか判別することを始めたようです。これは良いことだと思います。ただでさえ騙され、乗せられやすい性格の日本人、病気の時にはなお更ですから。


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閑話休題

ある有名人のブログに新聞の論説委員の能力を比較しているものがありました。一部私も納得です。
以前の会社で新入社員のときに切り抜きをる命じられたことがあります。
そのとき朝日、読売、毎日、産経、日経、日経流通、繊維新聞を並行して読んでいました。
同じ記事でも新聞社によってその内容は様々です。

その有名人の言葉を借りれば某新聞は「すぐ階闘争に結びつける老人の特徴」と結んでいます。
その通りです。以外とノーマルなのは日経なのです。