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2011年7月29日金曜日

二子玉川ライズ

今年開業した「二子玉川ライズ」は東急電鉄が進めた市街地開発事業のひとつです。

同時期に開発された渋谷の開発事業「渋谷ヒカリエ」ではずいぶん同社にお世話になりました。

私、一応ビル経営管理士の資格を持っているので同協会の機関紙が送られてきます。

機関紙は「いしずえ」です。

今回は前述した二子玉川ライズの特集でした。

SCに勤めていたこともあり、ゾーニングやテナントミクスにはつい目が行きます。

今回のライズのそれは結構頑張っている感じがします。

さらに電鉄が二子玉川の開発に踏み切った経緯にはITの発達があります。今までは一極集中型のオフィスプロパティを拡散型、並列型に移行しつつあります。

今回の震災により帰宅困難者を多く生じたこともあり、職住の接近を望む声も多くなりました。

そうです、用賀の開発をしたころとは異なる時代背景なのです。

行く川の流れは絶えずして・・・多摩川のことではありません・・・・方丈記です・・・

規制と規制緩和

小泉政権の時、国民に規制緩和、官から民へといった一元的テーマを与えられ、多くの国民は大賛成しました。よって小泉さんは選ばれた訳です。まさにポピュリズムの極みでした。

弊社の顧問弁護士の先生も当時、言っていましたが、物事はそんな簡単ではありません。

無秩序に開発を容認する政策は貪欲な企業の利益誘導を招き、生活者の基盤は壊されます。

今回の政府は突然、増税を決めているようですが、児玉先生の言うとおり、先にやらなければならないことがあります。まず福島原発の収束と除染です。

それが済まない限り、絵に描いた餅のような復興戦略は意味を持ちません。

原発か反原発というような一元論でなく、この国の将来のエネルギー政策をどうするのか、経済成長の軸足をどこに持っていくのか、きちんとした議論が足りません。

一つの提案です。

私は今後相当規模の建物は全て許認可制にして、自家発電を義務付けるべきだと思います。

まさに規制強化です。

ただ今までのような規制のため無駄な時間が掛るようでは駄目です。

経済的効果も考えねばなりません。発電装置のコストを吸収するような規制緩和です。

例えば容積率の緩和です。

こうした二元的思考により物事を前に進める手法を我が国の政治家は知らないのでしょうか?

いや知っているはずです。ただ既得権益の損得ばかりが先走り、大きな政策を鳥瞰的に見られなくなっているのでしょう。

亡国の未来でしょうか・・・

児玉龍彦

国会中継を見ていた人には児玉龍彦先生の国の原発への誤った対応を渾身の熱弁で語った姿を見たでしょう。

でも見てない人のために画像アップします。

この先生は東京大学の先端科学技術センターでシステム生物医学を研究している方です。

テレビでお馴染の金子 勝氏と中高一緒だったそうです。つまり息子の大先輩でもある訳です。

金子氏の好き嫌いは別として。同センターは国から莫大な予算もらっているんですよ、それにもかかわらずこのきっぱりとした批判素晴らしいじゃないですか。御用学者ばかりではないのですよ。

息子も言っていましたが、放射線というのは濃さではなく、総量で判断しなければならないと。

特に小さな子供や分裂の活発な毛髪、腸管などの細胞に影響を及ぼすのです。

一緒に仕事をしている設計の先生が今月末より北海道です。奥様の実家が北海道にあり、出産のため里帰りです。確かに赤ちゃんには福島から出来るだけ離れた地域の方が安全です。

ただ拡散する放射線は同心円状に広がるのではなく、その時々の気象条件により異なります。

特に今年のように偏西風が弱く、前線が蛇行している場合などさらに複雑化します。

そうそう先生曰く、遺伝子はシステムの一部であり、制御の対象であり、「頭のいいシステム」はあっても、「頭のいい遺伝子」は存在しないのだそうです。つまり「利己的な遺伝子」など可笑しいのです。

複雑化したシステムを簡単にしてしまうとシステム全体の恒常性=ホメオパシーをおかしくしてしまうのです。単なる成果主義のようにです。