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2014年6月19日木曜日

チャーハンのこと

一週間前から頭の中がチャーハン、チャーハンを連呼していた。

鎌倉に居るときには自転車で羽深さんに食べに行けば、お望みのチャーハンにありつけるのであるが、この中目黒周辺には中々安定した「街場の中華屋さん」が無いのである。

この「街場の中華屋さん」というところが大切なポイントである。まず価格は1000円以内、どんなに美味しかろうが1000円以上するものは「チャーハン」ではなく「炒飯」になってしまう。

そんな訳で昨日、スタッフを無理やり引き連れ目黒と不動前の中間あたりにある店に出掛けた。テレビでも紹介されている有名店である。店内には雑誌やテレビで取り上げられた紙面が所狭しと貼り付けられていた。

芸能人の色紙は別としてこの手の店で美味かったことが無いので、少し心配になった。

合席で待っていると餃子が先に運ばれてきた。焼き方は良いものの、普通の味である。羽深さんの方が美味しいと心のなかで思っていたが、チャーハンが来るまで答えはお預けにしておく。

餃子が食べ終わって暫くするとまずスープが運ばれてきた。濁っていて味噌汁のようだ。これを一口飲むと妙な酸味と甘味が舌先に残り、レンゲを置いてしまった。

肝心のチャーハンは五目チャーハン880円を頼んだのだが、これがまた可笑しくなってしまうほどチャーハンと具材がバラバラでエビやホタテもあしらわれているが、味に一体感がないのである。

ホタテなのにこれ蒲鉾と間違う程、食感も悪い。エビに至っては味がしない。お米はパラパラだが他の具材の味が薄く、またつややかなコーテイングがなされていないので口の中でパサツキ感が増す。

そして何より一人でテンパっている店主が従業員を怒鳴りつけている。後味の悪さを残して早々に店を切り上げのは言うまでもない。

その後、私はどんなチャーハンが好きなのか自分なりに考えてみた。日本中の美味しいと言われるチャーハンをブログにしている人のコメントも参考にさせてもらったが、私が探しているものとは違う。

私が大学生の頃、肉体労働のアルバイトをしたことがある。叔父の手伝いだった。

場所は自由が丘、小綺麗な店は沢山あるが、叔父はいつも汚れた作業服でも嫌な顔をしない店を選んでいた。当日は真夏で着ていたTシャツは絞るほどの汗だった。

叔父が選んだのは中根の信号から少し駒沢公園よりに下った中華屋さんだった。

店の名前は別れたが、テレビで高校野球を中継していた事を覚えている。私はチャーハンと餃子を注文した。

記憶は残念ながらそこまで美味しかったかどうか覚えていない。でもそんなことが思い浮かぶのだからマズかったとは思えない。そうだ。その店を探してみよう。まだあるか分からないが、もしやっているようなら嫌がるスタッフほ無理やり連れて確かめてみよう。「街場の中華屋さん」の正統派チャーハンであるかどうかを・・・・







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