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2014年3月16日日曜日

回鍋肉

 言葉の中には何回も同じ間違いを繰返してしまうものがある。回鍋肉もそのひとつ。この漢字をメニューで見るとハイコーラーかカイホーローになってしまう。どうも頭のなかで配線がごちゃごちゃになっている感がある。先日も家人に笑わられた。
仙人掌と書いて何と読むか。これは間違えないサボテンである。無花果と書いてイチジクと読むこれも間違えない。では饂飩と書いて何と読む。私はワンタンと言ってしまう。何故だろう、雲呑はワンタンと読めるのに饂飩をワンタンといってしまう。いつも不思議で仕方ない。

しかし、これには2つの事が影響しているように思うのだ。私の生まれ育った北関東の街ではワンタンと見紛うほどのペラペラのうどんを食した。当地ではこの麺をひもかわとも呼ばれたが、とにかく腰がなくペラペラだった。祖母などワンタンの皮がないときにはこのうどんで代用したほどだった。

そしてもうひとつ吉田戦車の漫画に喫茶店で「うどんください」という題のものがある。普通ならナンセンスで笑うところだが。私の街では純喫茶にもスナックにもうどんはあったのだ。もっともそれは十分な汁に付けられた丼に入ったうどんではなく、紅生姜がちょこんとのった焼きうどんだったのであるが。

とにかくこういった摺り込みは中々頭から離れない。饂飩を咄嗟に効かれるとついワンタンと口をついて出てしまう。いかんいかん。

そうでなくても何歳と聞かれると信長の歳と同じくらいと5年位前から言っているのだから。